ショーコ
外食続きの日々を送っていた1人暮らしOL。
メルマガのレシピ制作を担当しながら、料理の楽しさに目覚めました。
「忙しくても疲れていても楽しく作れるお料理」を伝えることができるよう、日々頑張っています。

フライパンは毎日の料理作りに欠かせない大切な調理器具です。でも、いざ買うとなると、手頃な価格で選ぶか、品質にこだわるか? 何を基準に選べばいいのか迷いますよね。今回は、創業82年のフライパンメーカーとしての視点も盛り込みながら、長く付き合える“賢いフライパンの選び方”をご紹介します。 (2026年5月13日作成)
こんにちは。アサヒ軽金属スタッフのショーコです。
毎日の料理に欠かせない相棒といえば・・・そう、フライパンです。
でも最近は、素材の種類も本当にいろいろあって、迷う方も多いのでは?
そこで、新しいフライパンを買うときに知っておくと役に立つ“賢いフライパンの選び方”のポイントを、1. 素材、2. コーティング、3. 製造方法、4. 形状とサイズ、5. 対応熱源、の順にご紹介します。
フライパンの素材と言えば、鉄やアルミ、ステンレスなどさまざま。素材によって熱伝導率や蓄熱性など性質が異なるため、それぞれ一長一短があります。
まずは素材による違いを理解しておくことがフライパン選びのコツです。

鉄製のフライパンは丈夫で壊れにくく、強火調理に向いています。重たくてこまめな手入れも必要ですが、道具を「育てる」楽しみを味わいたい人にはおすすめの素材です。
< メリット >
< デメリット >
ステンレス製のフライパンは、錆びにくく汚れに強いため長く使えるのが特長で、手入れが簡単で扱いやすいのもおすすめポイント。
一方で熱伝導率は低いため、予熱に時間がかかります。
< メリット >
< デメリット >
銅製のフライパンは非常に熱伝導が良く、繊細な火加減を要する卵料理やプロの調理で重宝され、微量金属作用による抗菌効果も期待できます。
一方、空気や水に触れると酸化しやすく、サビの発生に注意が必要ですが、料理の仕上がりにこだわりたい本格派の人におすすめです。
< メリット >
< デメリット >
アルミ製のフライパンは素材として軽く、また熱伝導が良いため加熱が速く扱いやすいのがおすすめポイントです。
一方、素のアルミ製品は酸性やアルカリ性の食材と反応して変色や味移りが起きることがあり、またコーティングがないとくっつきやすい点がデメリットです。取っ手が本体と一体型の金属製の場合は熱が伝わりやすく熱くなるため、注意が必要です。
< メリット >
< デメリット >
表面にコーティングが施されたアルミ製フライパンは熱伝導が良く加熱が速い上、コーティングによりくっつきにくさや手入れのしやすさが大幅に改善され、当社としても一番おすすめの素材になります。
ただしコーティングは摩耗で劣化するため、金属ヘラは使わず木製やシリコン製のヘラを使うなどキッチンツールの使用方法に注意が必要です。
< メリット >
< デメリット >
ここまで素材ごとの特徴を解説してきましたが、情報量が多くて少し複雑ですよね。
そこで、一目で内容を把握できる早見表にまとめました。当社としてのおすすめは「アルミ+表面コーティング」ですが、蓄熱性が「△」なのがちょっと惜しいですよね。
実はこれ、後ほどお話しする「製造方法」によってカバーできるんです。ぜひ最後までチェックしてみてください。

素材の次は、気になる「コーティング」について解説します。フライパンのコーティングと聞くと、「安全性は大丈夫かな?」と不安に思う方もいるかもしれませんね。
どうぞご安心ください。創業81年のメーカーとして、正しい知識と確かな情報をお伝えします。

フライパンの表面コーティングの代表として、フッ素樹脂コーティングがあります。フッ素樹脂コーティングは高いノンスティック性(または離型性、つまりくっつきにくさ)があり、油を引かずに、または少ない油で調理できて、かつ洗うのも簡単なので日常使いに向いています。
約260℃以上でコーティングが劣化する可能性はありますが、空焚きや強火の常用を避け、取扱説明通りに使えばその温度に達することはまずなく、安心してお使いいただけます。
< メリット >
< デメリット >
フッ素樹脂加工の約60%を占めると言われているのがPTFE(ポリテトラフルオロエチレン、ピーティーエフイー)という素材を使用したものです。フライパンによく使われているフッ素樹脂もこのPTFEで、主に炭素とフッ素から構成された高分子化合物であり、当社のフライパンのコーティングも、このPTFEを使用しております。
PTFEのフッ素樹脂製品は、フライパンの他にも実は私たちの身の回りにあふれている便利な素材です。例えば、雨をはじくレインコートや燃えにくい防火カーテン、アイロンの滑りを良くするかけ面(底面)のコーティング、さらに歯間の汚れを落とすデンタルフロスに至るまで、生活のあらゆるシーンで活躍しています。

フライパン選びでよく目にする「PFOS」「PFOA」「PFAS」といった言葉、ちょっと難しいですよね。これらについて、分かりやすくご説明します。
まず、PFAS(ピーファス)というのは、実はたくさんの種類の有機フッ素化合物の「総称(まとめ)」なんです。前述のPTFE(ピーティーエフイー)もこのPFASの一種ですし、これからお話しするPFOSやPFOAもその一つです。
PFOS(ピーフォス)やPFOA(ピーフォア)は油や水をしっかり弾いたり、熱や薬品にとても強いという特徴があり、以前は様々な製品の性能を上げるために使われていました。
しかし、環境や私たちの体への影響が心配されるようになり、日本国内ではPFOS(ピーフォス)は2010年に、PFOA(ピーフォア)は2021年に「化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律」(化審法)の第一種特定化学物質に指定され、製造・輸入等が原則禁止になりました。
もちろん、当社のフライパンには、PFOS(ピーフォス)やPFOA(ピーフォア)は一切使っておらず、安全性がしっかり確認されているPTFE(ピーティーエフイー)のフッ素樹脂コーティングを採用していますので、安心してお使いいただけます。それぞれの関係を図にすると次のようになります。

※通常の調理で、空焚きさえしなければ安全です。
詳細はこちら⇒
フライパンのコーティングの種類としては他に「セラミックコーティング」があります。 フッ素樹脂コーティングよりも高温に強く、傷や摩耗に比較的強い傾向があります。
一方、非粘着性(くっつきにくさ)の効果の持続性はフッ素樹脂コーティングに劣ります。
コーティングは、ちょっとした工夫で長持ちさせることができます!難しいことはありません。
日々のお料理や洗い物の際に少し気を配るだけで、コーティングの持ちは大きく変わります。
もし、お使いのフライパンのコーティングが傷んでしまった場合でも、ご安心ください。アサヒ軽金属では、お預かりしたフライパンのコーティングを再び加工する「おなべの病院」というサービスもご用意しております。
「長年大切にしてきたフライパンを、これからもずっと使い続けたい。」そんなお客様からのご要望にお応えしたいと願い、職人がひとつひとつ心を込めて、丁寧に再加工させていただいております。
フライパン再加工「おなべの病院」の詳細はこちら⇒

同じ素材のフライパンでも、製造方法によって違いがあります。大きくは「プレス加工」と「鋳造」の2種類があります。その違いをご紹介いたします。

薄い金属板を金型でプレスして成形する「プレス加工(または板物)」のフライパンは、量販店やスーパーなどでよく見られます。
これは、薄型で取っ手がネジ止めされている特徴があり、大量生産が可能であるため安く作れて、手頃な価格で提供されています。
< メリット >
< デメリット >
キッチン用品店などに並ぶ、しっかりした厚みのあるフライパンの多くは「鋳造(ちゅうぞう)」という製法で作られており、この製法で作られたフライパンを「鋳物(いもの)フライパン」と呼びます。これは、溶かしたアルミや鉄などの金属を型に流し込んで成形されるものです。
アルミなどの金属が持つ熱伝導の良さに加え、厚みによって熱を均一に保ち、食材への火の当たりがやわらかくなるのが特長です。厚みがある分、大きなサイズのものは重くなりますが、蓄熱性が高く焦げつきや焼きムラが起こりにくく、コーティングも長持ちしやすいなど、多くのおすすめポイントがあります。
< メリット >
< デメリット >
この鋳造製法には、主に「ダイカスト(ダイキャスト)」と「グラビティ―鋳造」の二種類があります。
まず、「ダイカスト」は、溶かした金属に人工的な圧力をかけて型に流し込む方法です。この製法は大量生産に向いており、比較的お求めやすい価格帯の製品が多いのが特長です。
一方、おすすめしたいのがアサヒ軽金属でも採用している「グラビティ―鋳造」です。こちらは、自然の重力を利用し、溶かしたアルミを型にゆっくりと丁寧に流し固める製法です。
グラビティ―鋳造の大きな特長は、素材であるアルミの中にきめ細かな気泡が均一に入ることです。ダイカスト製法のように圧力をかけて金属をギュッと押し固めるのとは異なり、この気泡が大きな役割を果たします。
気泡は断熱材のような働きをするため、フライパンの一部分だけが急激に熱くなるのを防ぎ、食材に当たる熱を「ソフト」にします。また、この気泡があることでより高い蓄熱性が生まれ、底面だけでなく側面にもムラなく熱が行き渡ります。これにより、食材全体を優しく包み込むように火を通すことができ、焦げ付きや焼きムラを抑え、より美味しく調理できます。
火加減が難しい卵料理はもちろん、お肉やお魚がふっくら焼けたり、オーブンで作るようなパンやケーキも作ることができます。
改めて、素材別の早見表ですが、アサヒ軽金属としては「安全でくっつきにくいフッ素樹脂コーティング」×「高い蓄熱性のグラビティ―鋳造」の組み合わせがおすすめです。

例えば、ソースがたっぷりの煮込みハンバーグを浅いフライパンで調理するのは、容量が足りずに溢れてしまうかもしれません。また、ちょっとしたお弁当のおかずを作るのに、大きすぎるフライパンは効率的ではないでしょう。料理の量や種類に合わせて、最適な「形状」と「サイズ」が存在します。
< 浅型タイプ >
浅い方が軽く、焼き物や炒め物をする際、食材をスムーズにひっくり返したり、お皿に移しやすいのが特長です。
目玉焼き、餃子、ホットケーキなど、焼くことを中心としたメニューが多いなら浅型がオススメです。
< 深型タイプ >
深い方は、煮物・蒸し物・揚げ物などお鍋のように使えるので、多目的に使うなら深型タイプが特におすすめです。ちなみに、揚げ物はコーティング加工されたフライパンを使うと、油汚れもスルッと落ちて後片付けが簡単です。
深型なら油が飛び散りにくく、安心して使えます。蓄熱性が高いグラビティー鋳造のフライパンなら、油の温度が下がりにくく、少ない油で揚げ物ができるのもポイントです。
< 固定ハンドル(一体型) >
ハンドルが固定されているためぐらつく心配がなく、しっかりと握れて安心感がある一方で、ハンドルが出っ張っているため、収納時に場所を取り、重ねての収納がしにくかったり、シンクで洗う際にハンドルが場所を取ることがあります。
< 着脱式ハンドル(取り外し可能) >
取り付けが不十分だと、調理中にぐらついたり、誤って外れたりするリスクがゼロではありませんが、使用方法を間違わなければメリットがたくさんあります。例えば、ハンドルを外してフライパン本体を重ねて収納できる収納性や、調理後にハンドルを外してそのまま食卓に出せたり、また洗浄のしやすさなどのメリットがあります。
当社アサヒ軽金属の着脱式ハンドルは、フライパン内側にかけて挟み込むタイプではなく、外側で着脱するタイプのため、ハンドルがフライパン内部の食材に直接触れることがなく衛生的です。また、1万回の着脱による摩耗検査や40kgの耐荷重テストなどの厳しい耐久性テストをクリアした性能になっています。

「大は小を兼ねる」とよく言いますが、フライパン選びにこの言葉は当てはまりません。1人暮らしの料理には、大きなフライパンは必要ありませんし、大家族なのに小ぶりのフライパンでは、スムーズに調理ができませんよね。
ご家庭の人数に応じて、ピッタリサイズのフライパンを選びましょう。
フライパンの熱源の種類は主に、ガス火専用か、ガス火・IH両用の2種類です。
フライパンを購入する前に、自宅の熱源をしっかり確認しておきましょう。
いかがですか?
フライパン選びのポイントをつかんでいただけましたか?
私がアルミ鋳物のフライパンにしてから一番嬉しいのは、料理の失敗が減ったことなんです!以前は近所のスーパーで適当に買った安いフライパンを使っていましたが、鶏肉を焼くと皮がひっついて見た目が悲惨なことになったり・・・。
でも、コーティングされたグラビティー鋳造のフライパンなら油を使わなくてもくっつかずキレイに焼け、ふっくらジューシーに。自炊率もグンとUPしました。
皆さんも、日々のお料理が思わず楽しくなるような素敵なフライパンと出合えますように!

ショーコ
外食続きの日々を送っていた1人暮らしOL。
メルマガのレシピ制作を担当しながら、料理の楽しさに目覚めました。
「忙しくても疲れていても楽しく作れるお料理」を伝えることができるよう、日々頑張っています。